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10月アニメ考査(第二段)

作成年月日
2008年11月10日 06:20

11月になってから”10月アニメ考査”もないだろうという話もあるが、XBOX360がまたまた故障したので浮いた時間で更新。新規視聴番組が1本しかないので、前回からの変動も含めて評価する。

観る気が起きない

即切り

脱落

様子見

視聴継続決定

有望株


『とある魔術の禁書目録』(様子見→脱落)
やっぱりきつかったー。登場人物たちの喋り方やモノローグが鬱陶しくて我慢できなくなった。原作は相当の巻数が出ているのでそこそこの地力はある筈なんだが、ライトノベルの空気感を見事過ぎる程再現してみせた結果、ちょっとテンポが悪くなってんじゃないかと思う。思わせぶりな設定と格好良い固有名詞の羅列で尺が埋まるのは作劇上まずくはないか?
『喰霊 ー零ー』(様子見→視聴継続決定)
衝撃の第1話の後、まさかの主役交代。見事に釣られた。第3話からは時間を過去に遡ってのほのぼのストーリー。第1話がここからだったらよくある退魔物として目も引かなかっただろうが、1、2話の惨劇との対比が鮮やかに決まっていて退屈しない。作画もコンテも堅実な仕事をしており、そこがちょっと「地味」になりかねない所をこの構成で回避した手管は見事である。
『黒塚ーKUROZUKAー』(様子見→脱落)
一度録画に失敗した瞬間「あ、やっぱ観なくていいや」と諦観。全てがストライクゾーンから外れていただけの事で作品の出来とは全く関係ないあたりが申し訳ないのだが、ここまでカスりもしない作品も珍しい。
『CLANNAD AFTER STORY』(視聴継続決定)
猫編でちょっと脱落しかけたが頑張った。一つの作品で同じパターンを何度も登場させるのはどうなのよ。前回の文書で書き損ねたが、これも立派なオカルト物だよなぁ。
『ケメコデラックス!』(視聴継続決定)
すみません、ちょっときつくなってきました。第6話までまったく話が進んでいなくて参った。謎は一つも明かされず、キャラクターの関係も全く変化無し。これだけ引っ張ると設定が明かされた時のカタルシスのハードルもガンガン上がって行くのだが、それに耐えられるだけの内容が用意されているのかちょっと心配になってきた。
『とらドラ!』(有望株)
大変結構。キャラ設定などは一見新味の無い、よくあるパターンばかりに見えるのだが、そこから一ひねり入れつつもちゃんと現実感のある人間性にまとめているバランス感覚は立派である。なにより登場人物たちにちゃんと美点があるのが素晴らしい。
『かんなぎ』(有望株)
作画レベル落ちないなぁ。いつも細かい所まで良く動いていて感心する。登場人物が増えてきたにも関わらずメインの3人からフォーカスがぶれないのも良い。呆れる程芸幅の広い戸松遥や、力量的にはベテラン声優と呼んでも差し支えない位の沢城みゆきに、ニュートラルな演技が心地よい下野紘など、声優陣と音響監督も非常に丁寧な仕事をしている。

所感

モチベーションが上がらずに視聴を放棄した作品も多かったが、有望株の中にはかなり期待出来る作品も残ったという点で、割と豊作だったシーズンと言えるかもしれない。(もちろん本当に豊作だったかどうかは最終回まで観てみないと分からないのだが。)とりあえず次回が楽しみな作品が週に3本あればなんとかなるだろう。