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北米タグの怪(Xbox360周辺のあれこれその1)

作成年月日
2008年01月10日 21:41

パキスタンでの元首相暗殺事件や福岡の飲酒運転事故の裁判過程など、色々書きたい事はあったのだが気前良く間が空いてしまった。仕事が色々立て込んでるのと絵を描きまくってるせいでついつい文章の方に脳味噌が向かわないのである。そして新年一発目がまだXbox絡みなのかと顰蹙を買いそうだが、ウォーミングアップがてら、ここ数ヶ月に起こった色々な出来事を雑多にまとめてみよう。

前回の日記(「Everybody needs somebody」)で絶賛プレイ中だった「need for speed:most wanted」が終わった後何をプレイしていたかというと、その後もシナリオを更に2回クリアして、今はチャレンジモードをちまちまプレイし続けているのである。その間にもちょこちょことマーケットプレイスからゲームのデモや映像ををダウンロードしては面白そうなゲームを物色していたのだが、さすがにめぼしい物はあらかた観尽くした感が出てきた。FPSはどれもなかなか面白いのだが(「BioShock」や「Rainbow Six Vegas 」などは一般的な戦場物とは毛色が違っていて殊更楽しめた)如何せん俺がFPSに不慣れでなかなか購入候補にまでは上らない。主人公の移動スピードの遅さが性に合わないのだと思われる。RPGはもう全然やる気が起きないし、サッカーやバスケットボールのゲームは操作が煩雑で説明書なしではちょっと辛い。パッとダウンロードして英語のマニュアルを斜め読みしてすぐ始められる様なゲームは案外無くて、唯一ドライブゲームはどれも操作方法がほぼ同じなので敷居が低いのでついついそっちに行ってしまうのである。

そんな中「お、これは俺ライクなゲームなんじゃねぇの?」と思われたのが「skate.」という、スケボーゲームである。なんの事はない今やってる「need for speed:most wanted」と同じ会社の作品で、要するに俺はこの会社のゲームと相性がいいという事なのか。これも一都市丸ごとモデリングされた中を自由に滑りながらあちこちでイベントを選択出来るというゲームのようだ(さすがに警官に追われたりはしないようだが)。日本語版の発売を3月に控え、そろそろデモ版の配信とかしないのかなぁ、と思っていたら何故かyoutubeやニコニコ動画にデモ版のプレイ動画が上がっているのである。えぇ?これどこでダウンロード出来るのよ、と思って調べてみたらこの体験版は北米だけで配信されていて日本ではまだ配信されていなかった。しかしニコニコ動画に上がっているのはどう見ても日本人が作った動画である。「アメリカ在住の日本人がアップしたのか?」と一瞬思ったが、そこで思い出したのが謎の言葉「北米タグ」である。

ここまで読んで「わぁ、素人がいる!」と驚いたあなたは正しいが、俺は昨日までこのしくみを知らなかった。勿論世の中には他にも素人さんがいっぱい居る筈なので、ここは敢・え・て・恥を偲んで書いておこうと思ったのだ。何の事かというとつまり、実は「マーケットプレイスの配信内容は地域によって違う」という事である。アメリカと日本ではダウンロード出来る物が異なっているのだ。

あんまりにもローカライズされていないコンテンツが平気な顔してのさばっている為にこれは世界共通なんだと思っていたが、実はアメリカで配信されているのに日本では配信されていないデモやアーケードゲームが山ほどあるのである。そして、そのアメリカ向けのマーケットプレイスにアクセスする為には別にアメリカに引っ越す必要は無く単に「アメリカ用のユーザーアカウント(ゲーマータグ)」を勝手に捏造するだけで事足りるのである。これが世に言う「北米タグ」だったわけだ。

北米タグの作り方は「Xbox 360 デモ版&Liveアーケード まとめWiki」「北米タグの作り方」というページに詳しく書いてあるのでそちらを見て貰うとして、その様な手段を用いてアクセスした北米向けのマーケットプレイスは天国の様な場所であった。あるわあるわ、充実の品揃え。うわぁ「スポンジ・ボブ」のアーケードなんてあったのか、等と驚きの連続である。なんでこんな格差を作っちゃうのか全く理解出来ない。デモ版は元々殆どが英語のままで、しかも北米タグでアクセスしてもインターフェイスの文章は日本語のまま使えるのである。だったら全部これでいいじゃんよ。

念願叶ってダウンロードした「skate.」のデモ版は期待した以上に面白く、やおら次の購入候補筆頭である。直感的に操作できるインターフェイスという煽り文句に偽りは無く、左スティックで体の向きを、右スティックでボード上の重心を操作する方法はシンプルでいて目的に適っている。ただ残念なのは俺がスケートボードという物に乗った事が一度も無い為にその「直感」が俺の頭の中のどこを探しても置いてない事なのだが、そこを差し引いてもこれだけ楽しめるのはこのゲームが面白いのか、はたまたスケボーという物自体が面白いのか、それは実際に乗ってみないと分からない。

最後に前述のプレイ動画と、その時偶然見つけた驚愕の動画を置いて、この項を終わろう。