テーブルレイアウトは使わない。特別な場合を除いて情報は極力テキストで記述する。もう何年も前から続けて来た事だがそれが世間の流行に逆行する為に苦渋を舐めさせられた事も多い。何の話かと言うとhtmlの話である。「あぁ、またか」と思った人はここで読むのをやめても問題ない。いつも通りの内容である。
先に書いた自分用ルールは、目の見えない人が音声読み上げブラウザを使ってインターネットにアクセスする際にクリアされていなければ困る案件である。
音声エンジンが音読する場合、レンダリングを前提にしただけのテーブルレイアウトは順番通りに読み上げると内容が交錯するケースが往々にして起こる。自身に課した縛りは必要かつ正当な物だと信じてはいたが正直しんどい時もあった。在宅のhtmlの仕事を探していた時にテーブルレイアウトを拒否した為に仕事に繋がらなかった事は二度や三度ではない。
けれども今日、選んだ道は間違いではなかったと確信出来た。「ニュース to speach」というフリーソフトのおかげである。
以前検証用に音声読み上げブラウザをインストールした事があったのだが、そのソフトは視覚障害者にとって最適化された物だった為にグラフィカルユーザーインターフェースに慣れた自分には扱い切れなかった。仕方ないのでとりあえず論理的にソースを検証し、文章を読み上げブラウザがするように黙読して意味が通るかどうかをこれまで検証して来たのである。
しかしこの「ニュース to speach」は晴眼者でも扱えるようにモードを切り替える事が出来、そのおかげで何の苦労もなく任意のwebサイトを読ませる事が出来た。自身がレンタルサーバーにこっそりアップした様々なhtmlを「聴く」事が出来たのである。
目を閉じてヘッドフォンから流れる人口的な音声に耳を傾け、自分が書いた文章の意味が淀みなく通っていく事を確かめるのは快感だ。論理的かつ公正なものが、そこにあったのである。途中で翻意しなくて本当に良かった。
幾つか候補はあるが、とりあえず今年中にまたひとつwebサイトを作ろうと思う。