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Richard Schmidという画家をご存知だろうか

作成年月日
2016年08月22日 23:00

すみません、僕は今の今まで知りませんでした、Richard Schmid。不勉強で申し訳ない。いやぁ……天井突き抜けて絵の上手い人間というのは居るものであるなぁ、と、久しぶりに感動した。なかなか公式に掲載出来る画像がないので、ここにいちいち載せて「これの!ここが素晴らしいの!」とか言えないのが残念なのだけど、とりあえずどんな絵か確認するには本人のサイトの「PORTFOLIO」が見やすいかも知れない。

写真かと見紛うような精緻な風景画から、ざっくりしたタッチの花の絵まで、どんな描き方でも高次元の技術と美意識でまとめてしまう。上手く描けるというだけでなく、面白く上手く描ける人。風景画や静物画の構図なんか、普通そこから入らないよというくらい大胆にフレーミングして、でもそれが抜群に決まってるのだ。くはっ、これが画家の実力か。

1934年シカゴ生まれという事は、今年82歳っていう事かな?もう結構なお年だけどそれでもまだご存命な訳だ。こんな絵を描く人間が今、同じ時間の中で同じ空気を吸ってると思うとワクワクする。画集やらそれに準じた本はいっぱい出てるようなのだけど、日本での認知度があまり高くないのか一冊も邦訳されていない。

こういう方面ではやっぱり「実用絵画」の方が強いよねぇと思う。画家というよりは尊敬を込めてグラフィック・エンジニアと呼びたいScott Robertsonの本は結構な冊数が翻訳されていて、思えばこの人の「HOW TO RENDER」邦訳版を待たなくてはならなかった経験が今の状況を招いたのである。あぁ、俺が英語を読めれば今すぐこの本(原語)買って読める訳だよな、と。

なので、その辺はもう構わないのだ。あっちが来るのを待ってないでこちらから行けば良いだけなので。