※この記事には、ある事情(参照:「間違った英語の話をしよう」)のもと、高い確率で間違った知識が含まれています。
She is always talking about English.
これは前置詞であろう。about を抜いてShe is always talking English.と書くと、「彼女はいつも英語を話しています」となって、文の意味が変わってしまう。副詞は修飾語なので、抜いても(文の情報量は減るが)支障はない。抜いて支障が出るということはそれは文構造に必須の要素、この場合は前置詞なのである。それは分かる。
- depend on you の「on」
- look at me の「at」
- talk about English の「about」
同じように捉えられる。
では次のこれは?
It is about four miles.
この「about」はなんなのか。わたしには形容詞に見えるのだ。だって「正確にではないけどだいたい」という意味合いで「four miles」を修飾しているのは明白で、「four miles」は名詞句なのでは?と。名詞を修飾するのは形容詞の仕事の筈だ。けれどこれは、副詞なんだそうである。なぜなら「four」が「形容詞」だから。数詞は形容詞。初めて知ったが言われてみれば確かにそうだ。「3つの椅子」(three chairs)のthreeは、明らかに「chairs」を限定修飾している。
なので、形容詞を修飾出来るのは副詞というルールにより、「It is about four miles.」の「about」は副詞。
- [about→four]→miles
- [just→three]→o'clock
- [almost→all]→the people (allは数量詞)
- [approximately→three hundred]→tons
こう見てみると納得出来る。「(約)4マイル」ではなく「(約4)マイル」なのだ。
さて、ここまで来たらもう迷わない。「He will arrive there about five o'clock.」のabout は、five を修飾している副詞である。では次の文はどうだ。
It is about time to go.
このabout は「time」を修飾しているように見えるがtime はfive o'clock のように数詞を伴った時刻ではないし、数量詞とも違うように見える。そもそもtime が形容詞だったらその後に名詞が来て然るべきだし、オンラインの辞書に当たってもこの「time」は名詞だ(a suitable moment ふさわしい時間)。という事は名詞の前に来ている「about」は前置詞ということになる。前置詞なら抜くと文章が成立しなくなる筈だ。どーれ
It is time to go.
行ける、行けちゃう。「さぁ、行く時間だ」か、「さぁ、ぼちぼち(だいたい)行く時間だ」かの違いは出るが、根本的に成立する。あれぇ?
「time」が名詞なのは明らかなので、「前置詞を抜いても意味がそのまま通る事もある」と考えなければならない。これはつまり
- It is time to go.
- S V C(名詞句) 第二文型
- I am a student.
- It is about time to go.
- S V + M(前置詞+名詞句) 第一文型
- I am in my room.
と考えればいいのか?一見同じ文章で、意味もそのままに見えるけれど文型が変わっていると。……そうか?「It is time to go.」と「It is about time to go.」を別の気分で話していると?
分からん。