最後に今回の旅行の拠点となった舞浜シェラトン(シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル)について幾つか覚え書きを。
シェラトンという位なのでホテルのグレードは問題なし。他のオフィシャルホテルに泊まってないので比較は出来ないのだが、ここに泊まって不愉快な思いをする事はそうそうないだろう。どちらかと言うと泊り客に困らせられる方を心配した方が良い。実はこのホテルには行き届いたサービスや充実の施設とは別の「売り」がある。それはシェラトン・スイート・スリーパーベッドと、わざわざ銘打たれている位のベッドで、以前何かのニュース番組で特集されていたのを観てニューロンに引っ掛かっていたのだ。で、実際に寝てみた感想だが、いたって普通である。昔初めてテンピュール枕に触ったときは「ふわっ!」と驚きの声を上げた物だが、このシェラトン・スイート・スリーパーベッドは拍子抜けするくらいに当たり前のベッドで、これの一体何が特別なんだと訝しんだものだが、その効果は翌日に思い知らされる。
よく眠れた。
この一言に尽きるのだが、取り立てて驚くようなベッドでないにも関わらず、初日からぐっすり眠れてしまったのだ。ホテルに泊まっても普段の生活リズムと寝具の違いからどんなに疲れていても寝付けず、さりとて妻子は寝ているのでおおっぴらにテレビを付ける訳にも行かず、何となく窓際のテーブルでタバコをふかして時間を潰すのが常なのだが、今回はズバっと寝てしまった。マットレスが堅い訳でもないのに体が沈み込まない絶妙の弾力で、朝までぐっすり快眠である。なるほど、言うだけの事はあるなぁ、と感心した。ベッド幅は140cmもあるので、小学生低学年程度の子供は安心して添い寝扱いで申し込んで良い。大人2人子供2人でも室料は2人分で済んでしまうのだ。
今回は初めての宿泊という事もあり、「パーク側」の部屋を取ったのだが、ホテルからディズニーランドまでは結構な距離があるので、あまり景観上のメリットはない。「海側」の方が良かったかも知れない。風呂は別棟のレジャー施設「オアシス」の地下浴場がおすすめである。温泉街のホテルの様な大浴場ではないが、部屋のユニットバスを使うよりはのんびり出来るので少し歩く手間を惜しまないのであれば、こちらをおすすめする。
今回日数に余裕があったのでホテル内の全レストランを制覇してみたが、食事は「舞浜」一択で良いと思う。各レストランに特徴があるがここが一番味もサービスも上等だった。以下一覧で評価する。
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- 飛鳥
- 奇しくも宿泊初日にオープンした和食レストラン。売りの一つである店内に設置された寿司カウンターが大した味ではなかった。もう一方の売りである「呉豆腐(ごどうふ)」は美味かった。さっぱりした和食が比較的リーズナブルに食べられるという点ではホテル内で貴重な立ち位置である。
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- トスティーナ
- 焼きたてパンとデザートをメインに据えたカフェスタイルレストラン。味はまあまあだったがサービスに幾つか不手際があった。
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- グランカフェ
- 小学生以下の子供連れ御用達のレストランでほぼ無法地帯。じっとしていられないお子様をお持ちならこの店一択である。ビュッフェのメニューは多岐に渡り、カキ氷やアイスクリーム、ポップコーンまで取り揃える姿勢は評価してもいい。また、豊富に揃ったソースや調味料の類いを使って自分だけのオリジナル料理を作れてしまうのも意外とユースフルである。バンド演奏やパフォーマンスも行われ、ここだけディズニーランドの続きの様だ。
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- 華厳
- レストランではなく宴会場で、いつもやっているとは限らない。今回一日だけ朝食が提供されたので行ってみたが、予想外に高得点である。この後の「舞浜」でも触れるが、ここの宴会部はレベルが高いようで、恐らくこの華厳で出されている料理も、その宴会部が調理しているのだろう。
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- 舞浜
- 鉄板焼きがメインという事だが、カクテル類も美味く、さらにコースの中で出てきた寿司も美味かった。聞いてみるとこの寿司はこの店で調理しているのではなく、宴会部の方から調達しているそうだ。従業員のサービスも満点以上を付けて良い。この店だけ夕食と朝食の両方を試せたのだが、どちらも完璧である。
今回はあまり天候に恵まれず、レジャー部分では色々大変だったがこの舞浜シェラトンホテルが快適だったおかげで楽に戦えた。室内プールやガーデンプールも実に快適で、浴場に限らずありとあらゆる水関連の施設でバスタオルが供給されるのも非常に助かった。ディズニーランドとは関係なく、また泊まりに行きたいホテルである。