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さよならPS3

作成年月日
2007年03月21日 23:25

さよならと言いつつ我が家でPS3を購入していたのかと言うとそんな事は無くて、今稼動しているゲーム機はPS2だけである。何が言いたいかというと、次世代ゲーム機の中でどれをまず買おうかという選択肢からPS3が消えたという話だ。Wii、Xbox360、PS3と家庭用ゲームの新世代機が出揃ったが面白いゲームをとことん味わい尽くす我が家では、まだまだPS2で十分なのでこれらの購入は当分先になるだろうという事は当初から予測されていた。それでもWiiの新しいインターフェースとかXbox360、PS3のハイビジョン対応という謳い文句は嫌でも毎日の様に目に入り、いつか決めなくてはならないのだからそれまでの時間、熟考を重ねて悔いの無い選択が出来る様にしようと思っていた訳だ。

発売直後に一部のPS2ソフトに下位互換性に問題がある事が発覚したり、それに対するコメントがなんだかなぁという内容だったりでグッと購入意欲を下げたPS3だが、それでも昨日までは「そうは言っても結局これになるのかな」という諦観があった。いや、実を言えばアイドルマスターや、お姉チャンバラvorteX地球防衛軍3などの”そそる”ソフトを連発するXbox360がだいぶ株を上げていたのだが、そうは言ってもエースコンバットシリーズはきっとPS3で新作を出すのだろうと思っていたのだ。そうなったらもう、抗いようも無くPS3を買わざるを得ないのだろうな、と。

ところがここに来てエースコンバット最新作がXbox360で発売されるという事態に!なんとオンライン対戦も出来るらしい。オッケー。そういう事ならもうXbox360に決定じゃないか。このゲーム機はなんだか異様に故障が多いらしいがその頃には出来のいい製品が店頭に並んでいると思いたい。ていうかそうでないと困る。とにかく余程のタイトル(プリズムコート2とかガンパレードマーチ2とか)がPS3で発売される事にならない限りまずはXbox360を買う事になるだろう。

ここから先は余談だが、新世代ゲーム機が今一つ盛り上がりに欠ける理由はこの「大画面テレビが、高画質ゲームを苦しめる」という記事になかなか上手い事が書いてある。会員登録をしていないと最初の1ページしか読めないがそれで十分だろう。

要約すればこういう内容である。時間の取れないサラリーマンが大作RPGから手を引き子供はこぞって携帯ゲーム機に流れた今現在、高画質・高精細の恩恵を受ける様な作品をプレイできるのは学生か家事手伝い、或いは時間の融通が利く自由業者くらいである。最後の自由業者はともかく前2つはほぼ間違いなく自室でゲームをせざるを得ない状況にいるだろう。その自室に「ハイビジョン対応テレビ」があるかというと、まぁ、ないだろう。いくら高画質を謳ったところで実際のユーザーがそれを楽しめないのである。家族丸ごとをターゲットにしてそれにそこそこ成功しているように見えるWiiがハイビジョン対応でないというのが皮肉だ。

高画質をアピールしてもまだそれを享受出来る環境が整い切っていない状況では、メーカーの空騒ぎで終わってしまうのも無理は無い。そもそもゲームのスペックというのは「画質」ではない筈だ。CPUの性能だって上がってるんだろう?それを生かしたゲームを作ってくれ。オンライン対戦と区別出来ないくらいの思考エンジンを敵キャラクターに搭載してくれればハイビジョン対応だろうがそうでなかろうが喜んで買うんだがな。ラスボスの強さを”HPの量”や”攻撃力の大きさ”で表現するようなRPGはもうお終いにしてもいいんじゃねぇか。それでこその”次世代機”だろう。