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webサイトとしてのW杯(W杯第11段)

作成年月日
2006年07月11日 06:44

激闘の一ヶ月も壮絶な幕切れとなり、なんだか軽く放心状態だが、今回はフィールドの外側のスタッフワークに注目したいと思う。これまでの日記を書く際に参考にさせてもらった2006FIFAワールドカップオフィシャルサイトだがその記述の徹底ぶりには感心した。

webサイト、あるいはhtmlの真髄がハイパーリンクの実装にあるのであれば、このオフィシャルサイトは文書量、リンク数、公共性全てにおいて、webサイトの規範となるべきレベルに達している。ソースを覗いて見るとちょっと眉をひそめたくなるような記述も見受けられるのだが、ページの中に出てくる選手名やチーム名に必ずリンクが張ってあり、その先には対応する文書がちゃんと用意されているのだ。

32ヶ国×23人のプレイヤー、監督、審判、テクニカルスタディグループなどこの大会に関わる膨大な人数のプロフィールを網羅し、さらに日々刻々と更新される試合結果やパーソナルデータ、チームデータが逐一全文書に対して反映されて行く。もちろん統合されたシステムに入力されたデータをプログラムで吐き出しているのでだろうが、パーソナルデータの中には「ファウル数」や「被ファウル数」、チームデータには「ショートパス数」や「速攻数」など「何もそこまで」と思うような数値までカウントされている。

このデータをカウントしていく大会スタッフの規模と作業量にも呆れるが、それをweb上で参照出来るようにした姿勢に感服した。そのおかげで「統計&記録」のページなどを覗くと「あ、試合中のPKを止めたのは結局川口だけだったのか」とか「得点率だけならコートジボワールは参加国中6位だったのか」など、色々な発見がある。

どのようなリファレンスに対しても回答を用意しておこうとするその姿勢は世界規模の大会にふさわしく、改めてhtmlに出来る事の凄さを感じさせられた。

関係スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。