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親の背中を見て育つ

作成年月日
2005年05月11日 23:36

別に昨今に始まった事ではないのかもしれないが、青少年の犯罪を減らすために、あの手のこの手の規制をかけようという話はしょっちゅうテレビや新聞で報道されている。

ゲームがいかん、バイオレンス映画がいかん、いや教育に欠陥があるんだ、親のしつけがなって無い。食事の内容が偏ってるからとも言われるし、核家族化のせいで人とコミュニケーションするのが下手になってるからだという人もいる。

なるほど青少年は犯罪を犯す。しかし、青少年というのを何歳未満として捉えているのかは知らないが、少年院に入っている人間は刑務所に入っている人間よりずっと少ないのだ。

平成15年の新受刑者数は刑務所が31,355人、少年院は5,823人だそうである。構成する年齢の幅と人口比が違うので単純に比較は出来ないが、「青少年」だけを問題視していればいい程とは思えない。そもそも「青少年」と「大人」の二項対立で話し始めているのは、その偉い人たちなのだから、彼らの流儀に則って言えばより多く罪を犯しているのは「大人」の方である。

親が犯罪をやりまくっていて、しかし子供には「悪い事はするな」と言ったところで言う事を聞かせられるのは親の腕力が子供のそれを上回っている間だけだろうし、もし会社で上司が経理をちょろまかしたり業者からおいしいお金を戴いているにも関わらず、部下に対してクリーンな仕事を言いつけても、きっと部下は納得しないだろう。

「大人が犯罪に走らない為にはどうすればいいのか」という問いに対して、自分もまだ100点満点の回答は出せていない。思考レベルではもうちょっとで届きそうな所までは来ている気がするのだが、なんにせよ、それはやっぱり我々大人が考える事だというのは確かだろう。

そんなことまで子供に頼むわけにはいかないもの。